ライラ・ゴハーのロサンゼルス案内
ポイントオブビュー: 天使の街
カイロ生まれで、マンハッタンを拠点に活動するアーティストでデザイナーのライラ・ゴハーは、映画のような表現で食卓を演出します。それはハリウッドのあるこの街を愛する彼女のこだわりの一つでもあります。ファッションブランドショップやデザインハウス向けに制作した食品ベースの作品には、クロカンブッシュタワー風に積み上げたジャガイモや、ケーキで作ったモダニズム風の椅子などがあります。2022年にナディア・ゴハーとともに姉妹で立ち上げたこだわりのホームグッズの会社「Gohar World」は、バテンレースや手吹きガラスなど伝統的な工芸品や製造技術の魅力を伝えています。ブランド名には、この天使の街をはじめとするゴハーの旅への思いが表現されています。
私がロサンゼルスをこよなく愛する理由
ロサンゼルスと聞いて、素晴らしい建築物を思い浮かべる人はあまりいないでしょう。むしろ、ヤシの木や映画といったお決まりのイメージを思い浮かべることが多いはずです。ですが、ここロサンゼルスには豊かな文化遺産がたくさんあります。それが、私にとってロサンゼルスが特別な場所である理由です。私は、緑豊かな庭園があるレストランや美術館だけではなく、よく訪れているモダニズムの美しい住宅に見られる屋内外を融合したライフスタイルが大好きです。太陽がいつも輝き、ファーマーズマーケットには柿や柑橘類、ナツメヤシがあふれている、それが私にとってはもっとも羨ましい瞬間です。小さい頃、ロサンゼルスはとても遠い憧れの場所でした。エキゾチックでさえありました。私にとっては、今でもまるで別の惑星のようです。
ライラのロサンゼルスガイド
Club Tempo
ナイトライフには、ラテン系のカウボーイをテーマにしたこのクラブがお勧めです。ここではサルサやドラァグショーを楽しめます。数年前、友人と初めてこのクラブに行ったとき、まるで映画のワンシーンから抜け出てきたような、この街ならではの独特の雰囲気を感じました。そのエネルギーが大好きなのです。自由気ままに楽しめる場所です。
エニスハウス
マヤ文明の建築を彷彿とさせるこの1920年代の邸宅は、フランク・ロイド・ライトのテキスタイルブロック住宅の典型例です。テキスタイルブロックは、手作りのコンクリートブロックに見られる模様にちなんで名付けられました。(この邸宅の門のギリシャ風の鍵のデザインが、今回のコラボレーションのシルバー製オリーブピックの参考になりました。)
ハンティントンライブラリー、アートコレクション＆植物園
ロサンゼルスが歩くのに向いていない街であることは周知の事実ですが、130エーカー、約52haを超える広大な敷地に広がるこの植物園は散策に最高の場所です。角を曲がるたびに、日本庭園やオーストラリア庭園など、様々な風景に出会うことができます。砂漠地区にはドクター スースが描いたようなサボテンやユッカがあり、ロサンゼルスらしい雰囲気にあふれています。
Mariscos Jalisco
フードトラック「Mariscos Jalisco」のタコスは、私が試したこの地域のタコスの中でも最高レベルだと思います。地元名物のような存在で、実店舗以外に昼間はトラックで数か所に出店しています。この店の名物は、シュリンプカクテル、タコのトスターダ、オイスターペイナドスなどのシーフードを使った料理です。本当に新鮮で美味しいのです。
Musso & Frank Grill
チャーリー・チャップリンもファンだったというハリウッド最古のレストランでは、完璧なマティーニを味わえます。店内には現在のロサンゼルスの雰囲気もありますが、どことなくタイムスリップしたような気分になれます。バーカウンターでもブース席でも、どちらでも楽しめます。
ノートン サイモン美術館
美しく静かなこの美術館はパサデナでの1日を楽しむのに最適なスポットです。回遊式の彫刻庭園では、マイヨールやヘンリー・ムーアの作品を鑑賞できます。庭園にはジヴェルニーの池に似たスイレンの池もあり、都会にいることを忘れてしまうでしょう。
Sapp Coffee Shop
私のお気に入りスポットで、タイ タウンで友人と会うときによく利用するレストランのひとつです。「Sapp」はもともとハリウッドのモーテル内にあり、朝は宿泊客にダイナー風の朝食を、夜はタイ料理を提供していました。80年代に近くのショッピングモールに移転し、「コーヒーショップ」として定着しました。私が注文するのは、翡翠麺 (砂糖の追加はなし) と若いココナッツを使ったココナッツウォーターです。
Stahl House
南カリフォルニアで気に入っているものには多様な建築物があります。ツアーを予約すれば、ハリウッドヒルズを見下ろす場所にある、ピエール・コーニッグが設計したスタール邸など、有名なモダニズム住宅を訪れることができます。大きなガラス窓とカンチレバーのリビングルームは、当時としては画期的な技術でした。
Stories
よい本とコーヒーがお好きなら、サンセット通りでの待ち合わせにおすすめの店です。いつ行っても新しい発見があり、他では手に入りそうにない専門書やデザイン史の本を購入しています。クールなイベントもたくさん開催されています。
滞在するなら
SLSホテル，ラグジュアリーコレクションホテル，ビバリーヒルズ
この辺りは私のお気に入りのエリアです。ビバリーヒルズは緑がとても豊かです。それに、古風で流行にとらわれない感じがします。私はそこが気に入っています。このホテルのロビーには静かなコーナー席が多くあるので、そこで仕事をしたり、1人で過ごしたりできます。くつろぎたいなら昔ながらのルームサービスや快適で大きなベッドを利用できます。自分のいる位置を確認したいときは 朝、屋上に出てみてください。屋上からの景色を眺めていると、ロサンゼルスの水平線はどこまでも続いているように思えてきます。これは私がこの街で好きなところの1つです。SLSホテル，ビバリーヒルズ滞在中に訪れたい他のおすすめスポットは、こちらのデスティネーションガイドをご覧ください。
バーウェアコレクション
ライラのバーウェアシリーズ
新しいグローバルエクスプローラーであるライラ・ゴハーが、ラグジュアリーコレクションのために特別に制作した、グローバルな感性のバーウェアコレクションをご覧ください。
マティーニグラス＆カクテルピック
手吹きクリスタルのグラスと手打ちの銅製カクテルピックです。ライラお気に入りのロサンゼルスの建築物からインスピレーションを得て作られました。